感想『心理臨床とイメージ』

小野けいこです(フェアリーボイス)

一年前、ラジオ授業でお世話になった小野先生とテレビ授業で初対面。
思ってたよりふと……ふくよかでいらっしゃいました。

バウムテストをはじめたとした描画系の臨床技法について学びます。でも後半からはロールプレイや詩歌療法の話も出てくるので、やはり主題は「イメージ」、ですね。
終盤のアクティヴ・イマジネーションあたりから内容がどんどんサイコになっていくので、この授業大丈夫だろうか……と不安になる。授業中に詩とかが引用されるときのダンジョンみたいなBGMがより不安をかき立てる。

とはいえ、基礎概念を学ぶだけなので「明日から使える!バウムテスト!」みたいな内容ではないので注意すること。というか、そのように安易に技法を用いることは危険であると授業中しばしば念を押されます。
アクティヴ・イマジネーションだけは自宅でできます風に講義されるけど(無論、専門家の見守りが不可欠であると補足のうえで)、……これできる人いんの? 無理じゃね?

たびたびゲストとして登場する山中先生がおもしろい。
放送授業中のインタビューってテキストと関係ないこと多いから聞き流してしまいがちなんだけど、この先生の話はふつうに聞いていられる。元教え子なのか小野先生もほどよく緊張されているけれど、でもしっかり一人前と認められているんだなあというプロ同士の安定感が伝わってきて、見ていて豊かな気持ちになります。

以下、テストについて。

択一式・持込不可。
全体として教科書読み込んでおけば解ける問題。
ほかの臨床心理科目を学んできた人には既知の内容も多々あるかと思います。
ただし9章の詩歌療法だけは、放送授業でしか触れてない内容からの出題傾向が強いので注意すること。ってか芭蕉の句からの出題はいじわるでしょww

余裕があれば技法と考案者(あるいは日本に導入した人)の名前は一致するようにしておいたほうが無難かも。時々選択肢の中で悩まされます。特に「スクリブル」と「スクイッグル」、「マガジン・ピクチャー・コラージュ法」と「マガジン・フォト・コラージュ法」は……

個人的に、いままで受けた持込不可の試験でいちばん対策を怠った科目。案の定、詩歌療法の問に最後まで悩まされました。というか佐藤先生の回を雑に受けすぎました、すみません……